東京都大学サッカーリーグ1部第1節
2021年4月10日(日) 10:30KO
試合速報(Player!) マッチデープログラム
東京 | 0 | 0 – 1 | 3 | 青山学院 |
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0 – 2 | ||||
得点 |
(42分) |
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警告 | (6分) | |||
退場 |
スタッツ
東京 | 項目 | 青山学院 |
5 | シュート | 22 |
14 | GK | 4 |
0 | CK | 7 |
12 | 直接FK | 8 |
1 | 間接FK | 0 |
1 | オフサイド | 0 |
0 | PK | 0 |
スターティングメンバー
位置 | 番号 | 選手名 |
GK | 1 | 染谷大河 |
DF | 2 | 竹内拓夢 |
DF | 3 | 吉岡泰生 |
DF | 5 | 八代快 |
MF | 6 | 松波亮佑 |
MF | 7 | 大矢篤 |
MF | 8 | 三谷深良惟 |
MF | 10 | 出射令雄 |
MF | 11 | 石丸泰大 |
MF | 13 | 杉山亮 |
MF | 14 | 西澤吉平 |
サブメンバー
位置 | 番号 | 選手名 |
GK | 21 | 笹森貫佑 |
DF | 4 | 内田龍吾 |
DF | 23 | 笠井遍 |
MF | 12 | 古川泰士 |
MF | 17 | 伊藤真士 |
MF | 19 | 茶谷晋伍 |
FW | 18 | 久野健太 |
選手交代
分 | OUT | IN |
62分 | 石丸泰大 | 伊藤真士 |
75分 | 大矢篤 | 古川泰士 |
83分 | 松波亮佑 | 久野健太 |
88分 | 出射令雄 | 茶谷晋伍 |
戦評
去年まで3年間指揮を執った山口遼前監督が昇格を置き土産にチームを離れ、今年から就任した林新監督のもと都1部リーグを戦う新生東大ア式。
メンバーをみると、昨シーズンまで主軸を担った中村、松本、和田、大谷らが卒業と同時にチームを抜け、新2年が6人ベンチ入りに名を連ねるなどフレッシュな印象を感じさせる。中でも注目はCB八代(2年・文一)だ。昨年度リーグ戦での出場機会は無かったが、新体制以降着実にアピールを重ねた。プレシーズンでも好調を維持し、見事開幕スタメンを勝ち取った。
そんな新チーム初陣の相手は、昨年度関東2部リーグに所属した青山学院大学。豊富なタレントを擁し「優勝候補」との呼び声も高い青学に対し、昇格組である東大はいきなり真価が問われる形となった。
立ち上がりは、新チームのスタイルを象徴するかのようなアグレッシブなプレスで青学の意表をつく東大。中2日での公式戦ということもあり少し入りに緩みを見せた青学に対し、この作戦は功を奏する。ボランチの松波(3年・工)・西澤(3年・農)を中心にこぼれ球を回収すると前線の出射(3年・教育)・三谷(2年・文一)らへと繋ぐ。彼らのキープ力を生かして相手を押し込むと、6分には三谷が右サイドの高い位置で倒されFKを獲得。杉山(3年・経)がニアに鋭いボールを入れるが、これは惜しくも味方には合わない。
しかし、徐々に青学が試合に順応すると開始10分後からは押し込まれる時間帯が続く。東大側も重心を下げ、自陣で守備ブロックを組んで対応。サイドチェンジを有効に使った青学の滑らかなパス回しを前に我慢の時間帯が続くが、これは東大側も想定内。主将吉岡(4年・経)と八代のCBコンビを中心としたソリッドなブロックと激しい寄せで中央のスペースをしっかりと封鎖し、相手に明確なチャンスを作らせない。41分には相手DFにゴール前で強烈なロングシュートを放たれるが、ここは守護神染谷(4年・教養)が横っ飛びでセーブし、難を逃れる。
無失点のまま青学を焦らせたい東大だったが、直後のCKから相手CFにヘディングを叩き込まれ、痛恨の失点。守備の時間を増やしながらカウンターでチャンスを伺う東大にとって、絶対に奪われたくない先制点を相手に献上してしまう。
そのまま0-1で前半が終了し、迎えた後半。前半の立ち上がり同様アグレッシブなプレーで勢いを取り戻したい東大だったが、個の瞬発力で勝る青学に対しあと一歩の所でボールを奪いきれないシーンが続く。6分には、右サイドから逆へと展開されたボールへの対応が遅れ、相手左WBに絶妙なコントロールシュートを決められて失点。後半立ち上がりから出鼻をくじかれてしまう。
その後も基本的には前半と同様の展開が続くが、今度は2点ビハインドで得点が欲しい東大。GK染谷、CB吉岡、八代、ボランチ松波を中心にショートパス主体のビルドアップで前進を試みるシーンが増えるが、12分には立て続けに後ろでのミスが出るなど、前線3枚を中心とした青学の組織的なプレッシングに苦しむ。前線にいい形でボールを届けることが出来ず、トップ下出射やトップ三谷が孤立する時間帯が続く。
フラストレーションの溜まる展開の中で、なんとかして勝機を見出したい東大。17分にはサイドハーフ石丸(3年・文三)に代えて走力に定評のある伊藤(3年・法)を投入するなど、プレス面から再び高い強度を取り戻しにかかるが、疲労の色も見え始め徐々に試合をオープンにしてしまうシーンが増える。給水後の30分には、まさに攻撃から守備への切り替えの局面で相手を捕まえきれず、途中出場の相手シャドーにドリブルでの独走を許しそのまま失点。
3点ビハインドで後がない東大は失点直後の30分に古川(2年・理二)、38分に久野(3年・理一)、43分に茶谷(4年・法)を投入。リーグ戦初出場を含むフレッシュな選手達を次々に投入し、チームの活性化を図る。後半ロスタイムには高い位置でボールを奪うと、ボランチ西澤が遠めからロングシュートを放つがこれは惜しくもクロスバーに阻まれる。
意地を見せたい東大だったが、目立ったチャンスは生み出せず。3-0のまま試合終了となった。
全体を通して攻守にハードワークし持てる力を出し切った東大だったが、単純な個々の能力・試合運びの面も含め青学が一枚も二枚も上回った。しかし、立ち上がりの展開や守備の面などポジティブな要素が多々あるのもまた事実。この試合での収穫、課題を整理して成長へと繋げ、次節の明治学院大学戦へと臨んでいきたいところだ。
全13チームが相見える今年の都1部リーグ、計24試合を戦う中でこの開幕戦での負けはほんの1敗に過ぎない。林監督率いる新生東大ア式の旅路は、まだまだ始まったばかりだ。
(文責:岡本)
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